任意売却のQ&A

任意売却は、物件の売却ができることと、債権者(担保権者)の売却承認が条件になるため、どんな場合でもできることにはなりません。

次にあげるような場合は、任意売却ができません。ただ絶対にということではありませんので、詳しくはご相談ください。
 

法的制限がある場合

例えば、建築基準法上の道路に接しない敷地や市街化調整区域内の土地などは、法律の制限がり建築許可が下りませんから、物件の売却自体が難しくなります。

差押えのある場合

税や社会保険料の滞納で差押えられた物件は、差押えを解除しない限り売却できません。差押えの解除には、原則として滞納税の全額納付が条件になります。

税の差押えと解除はこちら

競売価格を下回る場合

債権者は、競売価格を下回る価格での売却には応じません。そのような売却に費用と手間をかける意味がないからです。

管理費等の滞納がある場合

マンション管理費・修繕積立金の滞納費は購入者が負担することになるため、物件の購入者は限られてきます。

任意売却の売却費用」及び「売却費用の負担基準」はこちら

共有物件の場合

共有物件を売却には、所有者全員の同意が必要になります。そのため共有者の中に売却に反対する人がいたり、行先不明者がいる場合などは売却ができません。

担保権を解除できない場合

物件に設定された担保権は、すべて解除しなければ売却できません。このため売却代金の配分を受けられない担保権者が複数いる場合の売却は難しくなります。

連帯保証人がいる場合


連帯保証人がいても売却は可能でが、保証人は「債務者本人に請求してとか、返済は一部だけにしてほしい」などと主張できません。また本人が自己破産した場合ても請求を拒めません。

トラブルを避けるためにも、保証人の了解をえて売却する必要があります。

都市再生機構の場合

都市再生機構(UR)の融資物件でも、任意売却はできますが条件が厳しいです。例えば、売却期間は6か月に限定され、指定価格の見直しもできません。

それに、費用負担は仲介手数料に限られ、残ったローンの返済計画も公正証書にすることが条件になります。

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競売手続に入っても、開札(入札)は5~6月先になりますから、任意売却は十分に可能です。


競売手続きを進める一方で、任意売却にも対応する債権者がいます。住宅金融支援機構も6か月で売却できなければ、競売手続きに入りますが、開札前であれば任意売却に応じています。

こうした債権者の対応には、競売よりも多くの債権回収をしたいが、かといって任意売却にあまり時間をかけられない、という考えがあります。

競売手続きに入ると、任意売却は競売との時間勝負になってきますが、任意売却が先行すれば競売は取下げになりますから問題ありません。

ただ、競売開始後の任意売却にはリスクがあります。例えば、開札期間(開札日の1週間前)に入ると、債権者が取下げに応じなくなったり、裁判所の評価額が想定外の高い価格になる場合には、競売で終ってしまいます。

こうしたリスクを避けるためにも、任意売却の決断は急がなければなりません。  

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例えば、住宅ローンを延滞している父親の家を子どもが買取ることができれば、自宅に住み続けることができます。他にもいくつかの方法があります。


自宅を手放したくないので何か方法がないか、という任意売却の相談があります。そこで、そのための方法を紹介しますが、実現するにはどの場合もハードルがあります。

親子の任意売却

親子間で売買して自宅に住み続けるという方法です。債権者としては、債権回収ができれば売却先は特段、問題でありませんが、買主には住宅ローンが利用できないという問題があります。保証会社は親子売買の場合、住宅ローンの保証をしないのです。親子売買については、ローンの他にも税金や売却価格などの問題があります。

住宅ローンについては、ノンバンクを利用する方法もありますが、金利と手数料を考えると長期ーンは難しいでしょう。

協力者との任意売却

近親者や知人などの協力者に自宅を売却して賃借りし、後で買い戻すという方法もあります。しかし、協力の気持はあっても、そこまで協力できる人はなかなかいないのが現実です。

業者との任意売却

自宅を業者や投資家に買上げてもらい、そこから賃借りして住み続ける方法です。後で買戻すこともできます。(リースバックといわれます)。

容易に考えられる方法ですが賃料の支払いが続かなかったり、買戻す資金が調達できなければ結局は、自宅を手放すことになってしまいます。

任意売却によらない次のような方法もあります。

競売に参加する

債権者が任意売却に応じないため競売になった場合、入札に参加して自宅を落札するという方法もあります。債務者本人は入札に参加できませんが、協力者がいれば可能です。

ただ入札ですから確実に落札できる保証はありませんし、競売物件の住宅ローン利用は難しいです。

再生法の特則を使う

民事再生法の特則を使って自宅を残すという方法もあります。この特則を使うと無担保債務も8割カットできるためメリットは大きいです。

しかし住宅ローンの返済継続が条件ですし、無担保債務も5年内の返済が条件ですから容易ではありません。

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任意売却をすると、ローンが残っても請求されないという人がいます。しかし債権者は、任意売却には応じても債権の放棄は考えていませんから、そのようなことはありません。
 
 


債権の回収方法は限られる

「任意売却をしたので残債務はないことに」といっても、債権者に一蹴されます。ただそうはいってみても、資産を失ってしまった債務者ですから、債権者の回収も容易ではありません。

法的手段を強調したところで、給料か預金の差押えぐらいで、それも安定した勤務先があり預金があればの話です。

最後は分割返済か債権売却に

そうなると債権者としても最後は、債務者に歩み寄って分割返済といった現実的な選択を取らざるをえません。それも難しければ、債権回収会社(サービサー)に債権を売却して、一定額を回収する他なくなります。

こうして任意売却の残債権は、最後はサービサーに譲渡されることになるです。

債権回収会社(サービサー)とは

サービサーとは、債権買取・回収を主たる目的として法務大臣の許可をえて設置された会社で、その数は100社を超えます。

あまり聞かない名前ですがサービサーの認可条件は厳しく、取立て規制もありますから過度な心配はいりません。

それどころか、債務者にとっては譲渡された残債権を安く買い戻せるという可能性も出てきます。
 

債権の買戻し

「サービサーの債権は担保付でも残債額の3~4%で買戻せる」と任売専門業者がいうので交渉したいがどうか、という相談があります。

残念ですが、サービサーがそのような価格で債権の買戻しに応じることはありえません。担保付きの物件ですから競売に持ち込んでも、物件価格の70~80%の回収が見込めるからです。

しかし任意売却の残債権は違います。この場合の債権は、無担保で回収手段も限られているため、サービサーとしては3~4%の話は別にしても、低い価格での買戻に応じざるをえないのです。
 

メールの相談から

任意売却後の残債請求に苦しむ方から多くのメール相談があります。

「亡き父の会社の債務を母が相続し(子供は相続放棄)、担保となっていた物件をサービサーに言われるまま任意売却しました。その折、残債について尋ねたところ「抵当権を抹消するので、残債はなかったことになります」と説明を受けました。(もっと早く先生のHPと出会っていればと悔やみきれません)

昨年、その債務が別のサービサーに移ったと通知が来、債務の時効を迎える3月を前に裁判を起こされました。サービサーの和解案は応じられるものではなく、このまま判決を待つべきなのか、その前に自己破産をするべきなのか途方に暮れています。」(秋田県)

「1年前に母と共同名義で購入したマンションを任意売却しました。残債をどうすれば良いかと売却を迷っていたのですが、仲介業者が後から送られてくる書類に支払えない旨を書いて提出すれば大丈夫と言われ、売却を決めました。

その後、債権者からは連絡がないので、済んだのかと思っていたところ、先日返済をお願いしたいとの文書が届きました。現在専業主婦で収入もなく、家族には度々のローンの返済や売却時に迷惑をかけており、結婚前のマンションのため、これ以上迷惑もかけられず、悩んでいます。」(北海道)

「ある任意売却専門業者で任意売却をしたのですが、その際債権者への支払計画は特に立ててなく不動産業者は、来たらきたで対処しましょう、という感じでした。

今年の4月ごろ債権回収会社から、文書で保証会社から債権譲渡された旨の通知があり担当者から外での面談の要望を受け会社の帰りに喫茶店で債務弁済の説明を受けました。(私は会社に伺うと申し出たのですが)とても嫌な雰囲気で払わないとどうなるとか脅されているようでした。

任意売却した業者に相談すると、自分のことだから誠意で解決してくださいと言われますが精神的に不安です。今日も電話で話しましたがどうしても纏まった金額で短期に支払ってもらいたい、会って話したいとのことです。

このままだといいように請求額で契約せざるを得なくなり、自己破産・会社を辞めて退職金で払わないといけなくなるのではと心配でなりません。(千葉県)

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任意売却の引越しはいつまでにするのか?

一般の売却の場合と同じで、原則として代金決済日の前日までです。
 


売却代金の決済までは売主に所有権があるのですから、物件の明渡し日を何時にするかは売主の判断になります。

しかし、競売になると、そうはいきません。売却日や代金の納付日などのスケジュールは、すべて裁判所の考えで決められ債務者の事情は考慮されないからです。

転居するには、子どもの学校や仕事の事情、引越費用などいろんな事情を考慮しなければなりません。そこで任意売却の場合は、代金決済日を債権者と話し会うことで、余裕をもった引越しができるようにします。

もちろん、引越しが早ければ業者としては内見者の案内がしやすくなり、部屋の印象もよくなるため助かりますが、業者の都合にあわせてはいられません。

ある依頼者の場合、内見者が気になり急いで引越したのですが、転居先の家賃負担が重くなり賃貸契約を解除して自宅に戻ってしまいました。

任意売却には時間がかかることも考え、費用負担を最小限に抑える引越しなければなりません。 

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破産手続き費用が安くなるなどのメリットがあります。
 


自己破産には、同時廃止事件と管財事件がありますが、自宅がある場合は原則、後者になります。管財事件になると、50万円以上の予納金を裁判所に納めなければなりません。

一方、資産がない場合の同時廃止事件では、3万円程度の費用で破産手続かできます。任意売却をすると、同時廃止事件になる可能性が大きいですから手続費用が安くななりますが、免責までの期間も短くなります。

任意売却のメリットは、裁判所の手続費用に限りません。例えば、同時廃止事件の代理人報酬は、管財事件より20万円は安くなってきます。また任意売却の場合は、売却費用や引越代などを債権者が負担するというメリットもあります。

自己破産をお考えでしたら、その前に任意売却を検討する必要があります。

メールの相談から

こんなメールの相談があります。

「マンションのローン残が500万円で、時価は400から500万円ぐらいだと思います。管理費の滞納が150万円ほどあります。

ある専門家に相談したところ、任意売却した後で、自己破産した方が裁判所に支払う費用が安くなるので、任意売却後に自己破産するべきというアドバイスでした。

他方、別の専門家は、任意売却すれば、滞納管理費は必ず売却代金から支払われてしまう。そうすると管理費だけが全額支払われることになり不公平になるので、自己破産の段階で、裁判所は任意売却を取り消してしまい(?)自己破産がが認められなくなる、とアドバイスしてくれました。

どちらの意見が正しいのでしょうか。」

次の「任意売却後に自己破産しても免責になるか?」を参照ください。

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任意売却後に自己破産しても免責されるか?
 


任意売却をしても、自己破産の免責不許可事由にあたらないため、免責されます。
 

 

破産法上、財産を意図的に隠す「隠匿行為」や特定の債権者に返済する「偏頗行為」は、免責不許可事由になります。

任意売却は、売却代金を特定の債権者に返済する行為ですから、偏頗行為にあたるように思われます。

しかし担保権を有する債権者には、一般債権者に優先する権利(別除権)があるため、他の債権者に優先して返済しても偏頗行為や隠匿行為にはあたりません。

また任意売却は、否認行為であるから破産管財人に取消されるという人がいますが、この考えも正しくありません。

担保権のある物件の価値は、物件価値から住宅ローンを控除した額と見られるからです。となると、オーバーローンにない任意売却は問題ですが、この場合でも裁判所は、「ローンを超える額だけが否認の対象になる」との判断を示しています。

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任意売却をするとブラックリストに載るか?

ローンの延滞情報はブラックリストの登録情報すが、任意売却は登録情報ではありません。
 


信用情報機関に情報が登録されることを、俗にブラックリスに登録されるといいます。(ブラックリストというリストはありません。)

登録される情報のうち、個人の経済的信用力に関する情報を個人信用情報(具体的には「延滞」や「債務整理」などの情報。)といいますが、任意売却はそこにいう個人信用情報ではありません。

「ブラックリストに載るから任意売却をしない」という人がいますが、ブラックリストと任意売却は直接の関係がないのです。

個人信用情報は、金融機関の与信判断に利用されるため、情報の登録期間中は貸付などが受けらなくなります。しかし金融機関は、登録情報だけで与信判断をするわけではありません。

それにどの程度信用情報を重視するかは金融機関により異なります。

そのため、登録情報の削除後も貸付が受けられなかったり、逆に情報の登録があっても貸付が受けられることがあるのです。

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売却費用がない場合はどうするのか?

任意売却では、原則として売却費用などの持出しはありません。


任意売却の売却費用は、債権者が負担することになるため、原則として売主の持ち出しはありません。

売却費用と任意売却」、「売却費用の負担基準」及び「売却代金の配分案(実例)」はこちら

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自分が動かないと任意売却はできないか?

任意売却は自分が動かなくてもできます。

任意売却の依頼を受けた後は、私が関係権利者や仲介業者などとの連絡・調整を行いますので、ご自分が動くことは原則としてありません。売却代金の決済に立合っていただく程度です。

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