やってはいけない任意売却

「任意売却はやってはいけない」「自己破産が最善である」というページがあります。任意売却には、次のような問題があるからだというのですが、理解できません。

法外な手数料をとられる

不動産の媒介手数料は、売却価格の3%+6万円以下(400万円超の場合)と法律で定まっていますから、それ以上であれば、もちろん法外です。

しかし、免許の取消しを承知で違法行為をするような業者はいないでしょう。それに任意売却の場合、媒介手数料は債権者が負担しますから、そもそも法外な手数料の話は存在しません。

売却後も債務が残る

確かに、いまの不動産価格では任意売却をしても住宅ローンがなくなることはありません。しかし、だから自己破産をしなさい、は乱暴です。自己破産を望みながらその手続費用に苦悩している人は少なくないのです。それに任意売却者の多くは、破産しなくても生活再建ができているのです。

自己破産で免責になれば、債務の請求はなくなります。だからといって、人にはそれぞれの事情があるのですから、そう簡単にはいきません。

弁護士法に違反する

任意売却は、弁護士法第72条(いわゆる非弁行為)に違反するとのことです。おそらく、任意売却は、単なる売買行為でなく債務整理行為であるから、弁護士以外はかかわれないと考えるのでしょう。

しかし、弁護士でない者が法律事務を行いばすべて非弁行為になるということにはなりません。72条は、対象行為を「法律事件に関する法律事務」に限っているのです。

事件性が必要かどうかについて争いはありますが、一般には事件性が必要であると理解されています。そして「事件性}とは、関係当事者間に法的主張の対立があり、訴訟などの法的紛争解決を必要とする案件に限られると受け止められています。

この必要説に立てば、任意売却は債権者(担保権者)との合意を前提とする売買行為(仮に結果として債務整理になったとしても。)であって、当事者間に法的な対立などは存在しませんから、非弁行為には当たらないことになります。

自己破産しても免責されない

破産状態で任意売却すると、自己破産しても免責されないとのことですが、そうではありません。

確かに、破産状態で特定の債権者に弁済することは債権者平等の原則に反し許されません。しかし任意売却の弁済の相手は、優先弁済権のある債権者ですから免責不許可事由には当たらないのです。

裁判所も、「抵当物件を相当な価格で売却し、その売却代金を抵当権者等の優先債権者に弁済しても詐害行為にならない」と判示しています。

任意売却をしてもよい場合

最後に、任意売却をやってもよいのは、①売却で売却益がでるか残債務と相殺できる場合、②債務が残る場合であっても、それを5年で返済できる場合に限られるとのご意見です。

確かに、売却によって売却益がでるのであれば問題はないですし、ローンが残っても5年程度で返済できるのであれば、特段の問題はありません。しかし、現実には売却益どころか、かなりのローン残が避けられないのです。

 

 

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